WEB業界の市場は下火?
最近全く別業種の方々に、「もうWEB制作に高いお金を払う人なんていないんじゃないか?」とよく質問されます。
実際、WixやJimdoのように無料かつ簡単にホームページができるサービスが多数台頭して、確かに「ただ言われたものを作るだけのホームページを制作する人」は衰退しつつあると思います。
それっぽいデザイン・アニメーション、レスポンシブ対応…、簡単に知識0の人でもホームページを作れるんですから当然ですよね。
とはいえ、またまだWEB業界の需要は下火にはなっていません。むしろ一件あたりの金額的な規模は大きくなっているんじゃないか?とすら感じています。
まだまだ捨てたもんじゃないWEB業界、最近の案件需要を僕の主観でご紹介します。
2020年需要のあるWEB系案件とは?
なんだかんだ毎日WEB業界で揉まれている僕の主観で、「こういう案件依頼・相談多いな」というものを10件ピックアップしました。
WEB系制作者として下記の案件を取りに行くもよし、発注者としてそんなサービスを依頼してみるも良しです!
- ホームページ制作・修正・更新
- ECサイト制作
- 社内用サイト・ネットワーク・システム構築
- SEO対策
- 〇〇のマッチングサービス(アプリ・サイト)
- E-ラーニング系のアプリ・システム開発
- 診断とか判定テスト的なサービス
- 〇〇の予約システム
- 送金システム・アプリ
- 特定のものに特化したポータルサイト・データベースサイト
一つずつ見ていきましょう!
ホームページ制作・修正・更新
さっき需要ないって言ってたただのWEB制作やん!というツッコミがあるかと思います。
ここでいうホームページ制作とは、いわゆる「テンプレート」的な既存のものに画像やテキスト、色の調整等をするようなものではなく「依頼者の目的を達成するために0ベースで構築するサイト制作」です。
WEB戦略やマーケティング的な広い意味合いも含んでいます。
言ってしまえば依頼者はWEBについては制作も戦略も素人です。
Wix等を使えばそんな依頼者でも無料でホームページは作れますが、そもそも依頼者はホームページを作りたくてホームページを作っているわけじゃなく、何らかの目的(集客とかブランディング、採用促進とか)を達成したいからホームページを作るんですよね。
ホームページを作れるツールがあっても、その目的を達成できるホームページを作れるわけじゃないんです。
できる発注者の方ほどこれがわかっているので、必然的に自分の目的達成を手伝ってくれるホームページ制作者を探しています。
そんな重要で求められるものも大きいホームページなので、案件単価も高く需要もたくさんあります。
ECサイト制作
(ECサイト=売買・決済機能のあるサイト)
ECサイト制作も、以前から需要が大きいものではありましたが、僕の体感ではより市場は熱くなってるんじゃないかなと思います。
ちょっと前は費用をかけて自社ECサイトを作っても、結局サイトへの流入確保だとかシステム維持だとかで費用対効果が悪い、Amazonとか楽天でええやん!みたいな風潮もありました。
ただ、最近はDtoC(Direct to Consumer)、つまり販売元メーカーが直接エンドユーザーへ届けるビジネスモデルが流行ってきているためやはりECサイト制作・運用等の需要は大きいです。
Amazonに質の悪い業者が大量に現れ、利用ユーザーが避け始めているのもポイントですね。
社内用サイト・ネットワーク・システム構築
ちょっと分かりにくいですが、要は自社で使うための専用サイト・システムの制作です。
会社→社員や社員同士の情報の共有や、有給・欠勤・出勤記録などの勤怠管理、営業成績を記録してCSVで一括ダウンロードできるようなシステム等、その会社それぞれの「こんなの欲しい!」を叶えるためのサイトですね。
既存の近しいサービスを利用するよりも、自社にマッチする完全オリジナルの専用サイトはまさにWIX等では作れないものですのでWEB制作業者の狙い目かもしれません!
SEO対策
(SEO対策=検索表示の順位を上げるための対策)
さすがにこれは今も変わらず需要あります。
Google先生のアルゴリズムは人知れず度々変わるので、安定した結果を出すのは結構至難の業かつテキストライティング・速度改善施策など結構人的コストもかかります。
それに対してお客さんの需要としては「結果に対して対価を払いたい=成果報酬にしたい」という方が多い感じはするので、できれば施策にかけた人的コストに対して報酬が欲しい業者と、結果に対してお金を出したいクライアントのミスマッチが目立っているような感じはします。
〇〇のマッチングサービス(アプリ・サイト)
〇〇は伏字ではなく、男女でも特定のビジネスでも何でも入るという意味です。
最近は本当に「マッチングサービスを作りたい」という方が多いです。
マッチング系統のビジネスモデル自体はサービスとシステムを作って人さえ集めれば、少ないコストで仲介料をガンガン貰うことができるので魅力的なものです。
例えばメルカリも、売りたい人と買いたい人とのマッチングサービスと言えますよね。
しかもメルカリは副業・在宅ワークのために活用して商売をしている人も非常に多く新たな参入も多いので、まさに理想的なマッチングビジネスサービスのモデルと言えます。
E-ラーニング系のアプリ・システム開発
(E-ラーニング=WEB等の情報技術を利用して行う学習サービス)
YouTubeを始めとする動画コンテンツ、アプリやWEBサービスで展開される実施型のコンテンツ(入力とかクイズとか)等、学習の場はオンラインに広がっています。
アナログではエリアも一度に教えられる数も限られますが、ネットを利用すれば一度作った学習コンテンツはいつでも・どこでも・何度でも無限に広がっていきます。
オリジナルの学習教材・プログラムをE-ランニング化したいという需要は大きい!E-ランニング系コンテンツの制作に特化した業者さんはあまり聞かないので、参入の余地ありかもしれませんね。
(もちろんE-ラーニングを発信する側もチャンスありありです!)
診断とか判定テスト的なサービス
これは上記のものたちに比べると需要数は見劣りしますが、それでもやはり需要はあります。
利用用途は自社サービスの専用アンケートであったり、申し込みフォーム的な意味合いを持つものであったり…
採用試験なんかで使うオリジナルの問題で点数が自動で出るものなんてのも需要あります。
〇〇の予約システム
この〇〇も伏字じゃなく、いろんなものが入る変数的な意味です。
歯科医院などの小規模な予約システムというよりは、もっと複雑なサービス専用の予約システムの需要があります。
例えば、取り扱い車種が多く、時間単位で予約ができて利用人数や保険の加入等もそのシステム内で予約・管理できるレンタカーのシステムとかでしょうか。
結構バリバリバックエンド的な構築も必要なので、難易度は高いですがこれかもどんどん複雑なサービスが増えていくであろうこの時代、こういう専用予約サービスのシステム構築はビジネスチャンスかも!
送金システム・アプリ
大きいもので言うとPayPayみたいなイメージでしょうか。
さすがにPayPayみたいな普及を目指すものというよりは、これも一つのビジネス内で利用するような狭い範囲のイメージです。
その店の中で利用できるようチャージして、従業員さんに支払ったりするとポイントが付くみたいなやつでしょうか。
お客さんと店・店員さんを繋ぎ、より深いファン化を目指すために制作を考えたりするのかなと考えています。
特定のものに特化したポータルサイト・データベースサイト
本でも機械でも、とにかく何かに特化して商品や情報を集めたポータルサイト的なものの制作需要も高い印象です。
ある程度ニッチなものを取り扱うことで、逆に幅広すぎるサイトよりも人を集めやすいので、それに比例して制作需要も高くなっているのかなと思います。
たくさんの商品や情報を検索できたり、そのまま購入ページやリンクへ誘導できたりする「収益化まで見越した」ものや、そこではとりあえず「認知を広める」ことを目的として制作する場合もあります。
比較的簡単かつ安価で制作できるので、以下に付加価値を作って制作案件の受けるかが重要になってきます!
(ポータルサイト発注側は最終目標と取り扱い範囲、ターゲット像を明確すると成功する可能性が高くなると思います!)
以上、がっつりWEB業界にいる僕が感じる需要の高い案件内容でした。
作る側でもよし、発注する側でもよし、是非ビジネスの参考にしてみてください!